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トップ トピックスニュースリリース 2025年 新年のごあいさつ(会長 横山清)

2025年 新年のごあいさつ(会長 横山清)

新年のごあいさつ
一般社団法人全国スーパーマーケット協会 会長 横山 清

実店舗の価値を高め 「納得価格」で事業発展を目指す

新年明けましておめでとうございます。
皆様には、日頃よりスーパーマーケット業界の発展と協会活動に特段のご協力を賜り、改めまして厚く御礼申し上げます。

課題解決に向け協会活動を一層強化

振り返りますと昨年は、元日の北陸・能登を中心とする地震に始まり、豪雨や記録的な高温など、自然災害や気候変動による影響が激しさを増しました。食料品・生活必需品の備蓄意識が高まり、その影響もあって精米の流通在庫が不足する事態となりました。物流の効率化に関しても、大きな課題として取り組みを強化しなければなりません。災害時はもちろん、日常の食料品流通においても、製・配・販の連携協力体制を一層強固なものとし、食のライフラインを維持することが今後一層求められます。
明るいニュースといたしましては、総務省の「日本標準産業分類」が改定され、「食料品スーパーマーケット」の分類が新設されたことは、業界にとってようやく「戸籍」ができた画期的な出来事でした。また、外国人材の「特定技能」対象分野が拡大され、食料品スーパーマーケットにおいても、食料品製造での受け入れが可能となりました。いずれも業界一丸となって、声を挙げ続けた成果の表れといえるでしょう。ご尽力いただきました皆様に感謝を申し上げます。
また昨年は、政治の世界にも大きな動きが国内だけでなく国際的に広がりました。その影響を予測しながら事業を推進しなければなりません。業界の最たる課題となっている人手不足の緩和、解消に向けて長らく立ちはだかっている「年収の壁」にも、見直しの動きが出てまいりました。生産性の向上が迫られる一方で、この制約により、働きたい方が働き控えを行い、現場では人手不足による採用活動やシフト作成の負担増など、生産性向上を妨げる要因となっていることは皆様ご承知の通りです。引き続き動向を注視し、働いてくださる皆様、そして事業者が一層闊達に活躍できるよう、当協会においても活動を続けてまいります。

昭和からの常識に「創造的破壊」も

今年は「昭和100年」だそうです。昭和の頃と比べますと、令和の現代は生活スタイルだけでなく、食生活も大きく変化しました。かつての大衆魚が今や高級品となり、共働き世帯の増加により惣菜が伸長しています。一方で、エンゲル係数は上昇し、昭和の時代に逆戻りしつつあります。
昭和に誕生したスーパーマーケットは、あらゆる競争を乗り越えてきました。お客様に必要とされていることを肝に銘じ、昭和からの常識にとらわれることなく「創造的破壊」ともいうべき革新を続け、生き残らなくてはなりません。当協会は、この変化対応を支える存在として更なる活動を続けてまいります。その一環として、従業員のスキルアップ、知識の向上を図るための資格検定制度「S検」を実施しており、より活用しやすい教育研修プログラムとすべく、改良を進めております。
生産性が重視される一方で、お店に買物に出掛け、従業員や他のお客様などとコミュニケーションをする、実店舗ならではの人間的な交流に情感、価値が高まるでしょう。そういう価値を提供する中で、お客様が応援の意味も込めて、納得してお買い求めいただける「納得価格」の実現にスーパーマーケットが努力することで、生産・流通各段階の利益確保だけでなく、地域社会の発展に大きく貢献できると確信しております。

業界貢献強化に商談展示会を増強

協会活動の中でも最大級の「スーパーマーケット・トレードショー」「デリカテッセン・トレードショー」を今年も2月に開催いたします。半歩先のトレンドを取り入れた「食のトレンドゾーン」のほか、お客様の行動変容に対応し、意識を高める商品やサービスを大々的に紹介します。流通小売事業者をはじめとする皆様に、一層の発信力強化を図るべく、今後の開催につきましても増強計画を進めております。関連業界の皆様の発展への貢献の色合いを強めたく、多くの事業者様がスーパーマーケットを中心とした流通小売業界との接点を持てるよう、どんどん変化してまいります。ぜひ本展にご来場くださいますようお願い申し上げます。

本年も明るい希望と期待を持って、皆様と歩んで参ります。関係各位のご健勝とご発展をお祈り申し上げ、新年のご挨拶と致します。