2019年 年頭のごあいさつ 会長 横山清
2019年 新年のごあいさつ
一般社団法人全国スーパーマーケット協会 会長 横山清
新年明けましておめでとうございます。
皆様には、日頃よりスーパーマーケット業界の発展と協会活動に特段のご協力を賜り、改めまして厚く御礼申し上げます。
さて、昨年を振り返りますと、年間を通じてさまざまな自然災害が発生し、その脅威を見せつけられました。豪雪、豪雨、地震、台風、停電など直接的、間接的な影響が広がり、今も復興は半ばと言えるでしょう。被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。
スーパーマーケットは「食のライフライン」として、地域のお客様を支えていくことはもちろんですが、自然災害が起きることを前提に、さまざまな事象を想定し、事業の継続、あるいは安全の確保に向けて努めなければなりません。
また、昨年は当協会が創立60周年を迎え、名称を新日本スーパーマーケット協会から全国スーパーマーケット協会へと変更致しました。これを記念し開催致しました「全国大会 東京大会」には多数のご列席を賜り、改めて御礼申し上げます。協会活動に対する皆様のご期待を強く体感し、心機一転、生まれ変わった気持ちで業界発展のために尽力致します。
「全国大会」の中でも事例発表を行いましたが、多岐にわたる協会活動の中でも「生産性向上検討会」に、高い期待と関心を抱いております。慢性的な人手不足の中で、賃金引き上げ、働き方改革などに取り組まねばならない状況において、従業員のモチベーションアップ、省力化、決済手段の多様化、外国人労働者の活躍の場の拡大などについて、会員企業がプロジェクトチームを組み、検討を重ねているところです。
もちろん、従業員だけでなく、経営者・幹部の能力アップも重要な生き残りのポイントとなります。現在、第10期を開講している、米国コーネル大学と提携した「コーネル大学リテールマネジメントシステムオブジャパン」には、今回もスーパーマーケットをはじめ食品産業各社の次代を担う皆さんが受講生として参加しています。私も昨年、講師として登壇するとともに、世界のスーパーマーケットにおける最新の事例や、AIの活用、モバイルシフトなどデジタル化、テクノロジー主導による変化など、コーネル大学の教授から直接お話を聴く機会を得て、たいへん感銘を受けました。
現在の厳しい状況は、新しいものを取り入れるチャンスでもあります。皆様にも、このような学びの場をご活用いただき、経営にお役立ていただければ幸いです。
本年は、10月に消費税率の引き上げ、軽減税率制度の導入が予定されています。また、働き方改革関連法も4月から順次施行され、対応が求められます。2020年には栄養成分表示の義務化、HACCPの考え方による衛生管理の義務化など、スーパーマーケットが取り組まねばならない課題は山積しています。
「知らなかった」では済まされません。協会では説明会・講習会の開催や、資格検定制度の実施などを通じて情報提供に努め、業界の法令順守を支援してまいります。
毎回ご好評をいただいております「スーパーマーケット・トレードショー」「デリカテッセン・トレードショー」は、今年も幕張メッセにて、4つの専門展の合同開催を行います。これまで触れてきたような、さまざまな課題解決に向けて、出展者の皆様から多くのご提案が示されることでしょう。会期に向けて準備を進めております。皆様のご来場を心よりお待ち申し上げます。
最後になりましたが、関係各位のご健勝とご発展をお祈り申し上げ、新年のご挨拶と致します。